月末と月初の残高で支出を把握する
貯蓄のための第一歩は、間違いなく「収支(特に支出)を把握すること」である。しかし、レシートをとって家計簿をつけている大人はいない。
よく言われるソリューションとしては、「大体把握する」だがこれもお勧めしない。だいたいというと、人は怠けて慣習化しないものだ。1000円以上とか、金額を切るという人もいるが、支出の時に金額判断が入るので手間はそれほど減らないのではないか。(支出するときにいちいち、これは家計簿に書くか?という意思決定は非常に無駄である)
簡単で確実な方法は一つ。説明の前に、方法だけ言えば以下だ。
1.給料直後の残高を把握する
2.(翌月の)給料直前の残高を把握する
3.1から2を引き算する。
4.収入(給料)を3から引き算する。
これだけ。簿記で習った期首と期末在庫から販売個数を把握する考え方と同じ。
<ケース>
1. 給料直後の残高は、150万円です。
2.(翌月の)給料直前の残高は160万円です。
3.160万円ー150万円=+10万円
4.給料は手取りで30万円だった。30万円ー10万円=20万円(支出)
ここまでで、この月の収支は10万円のプラスだったことはわかる。これくらいはやっているよ、という人は多いかも知れないが、重要なのはこれを必ず毎月把握することだ。
クレジットカードを使えば月ずれを起こすのでは?という意見も考えられるが、継続して記録していけば、特に問題はない。というのも、毎月の赤字黒字に一喜一憂するのがこの目的ではなく、まとまった期間(たとえば3か月)でいくら貯蓄できる経済力が自分にあるかを把握するのが、目的なのだ。ゆえに、月ずれは気にしなくて良い。